(2018/11/30)
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はじめに
だいぶ寒くなってきました。学生の皆さん、いかがお過ごしですか。風邪などひかないようにご自愛ください。さて国際教育センター主催のイベントとしては、来月12月14日(金)の2時限目には、英語スピーチコンテストが開催されますので、是非、コンテスト出場者の流暢で素晴らしいスピーチを見学にいらしてください。毎回、出場者による素晴らしい英語でのスピーチは目を見張るものがあります。このスピーチコンテストを見学し、自身の勉強にも役立ててください。多くの学生諸君並びに教職員の方々の参加を心よりお待ちしております。
もくじ
(1) リレートーク
「日本に定着した高校野球文化:甲子園大会第100回記念大会を振り返って」
髙橋 強
(2) 「学びをつなげる」
岡山 夏生 教養学部国際学科3年
(3) 「映画から拾った、口語表現・スラング」
吉成 雄一郎
(4) 国セン情報
(5) 編集後記
(1) リレートーク
「日本に定着した高校野球文化:甲子園大会第100回記念大会を振り返って」
高橋 強
夏の全国高校野球選手権大会は100回記念大会を迎え、大阪桐蔭高校の優勝で幕を閉じた。今大会で注目すべきことは、やはり秋田代表の金足農業高校の活躍ぶりである。甲子園の歴史を振り返ってみると、秋田県勢の準優勝は、第一回大会で旧制の秋田中学が準優勝して以来の快挙である。選手たちが大きな声で校歌を歌い、「雑草魂」というモットーを掲げ、一点を取る野球を大切にした金農の野球スタイルに高校野球の原点を見たような気がした。しかし東北勢初の優勝旗を東北の地へもたらすこと,いわゆる白河の関を超えることは今回も出来なかった。私自身、仙台出身で小学校から少年野球を始め、高校時代は野球部に所属し、高校球児として一生懸命白球を追ったことは、今も私の人生で貴重な財産となっている。
ここで、高校野球の歴史と文化につて述べてみることとする。甲子園の始まりは、1915年に第一回大会が開催され、10校が参加し、場所は大阪の豊中グラウンドで開催され、優勝校は、旧制の京都二中で、準優勝が、上記した、秋田中学であった。現在の甲子園球場で高校野球が開催されたのは、1924年のことであった。甲子園という名前の由来は十干十二支の組み合わせである「甲子(きのえね)」にちなんで名付けられ、1924年がちょうどその年であった。
また文化的な側面からみると、高校野球は礼節を重んじ、チームワークの大切さと他を思いやるという気持ち、さらには、ひたむきに白球を追い、正々堂々と戦う姿勢は、日本人の心を揺り動かし、多くの高校野球ファンを生んだ要因ともなっている。ノンフィクション作家で高校野球に詳しい佐山和夫氏は次のように述べている。
「高校野球は最初から、フェアプレー、基本に忠実、チームワークの三つを大切にしてきました。その精神は100年かけて、日本の文化として全国津々浦々の学校に浸透しています。基本を大切にし、バントなどのチームワークも大切にしました。皆さんに支持された「ひたむきさ」「正々堂々」「礼儀正しさ」「チームワーク」といった要素は、まさに高校野球によってできあがったと言っていいでしょう。」と述べています。
さらに、このことは、日本人の持つ礼儀正しさと相まって、心のつながりを感じるものである。王貞治氏は、「なぜ100年も続いたのかといえば、まずは野球に魅力があるから。みんなで力を合わせるというのが日本人気質にあっている。」と言っており、王氏はさらに、「野球は投手と打者の勝負から試合が始まり、日本人の根底にある武士道に通じる1対1からプレイが始まります。だが、1人では“勝負”には勝てても、試合には勝てない。白球をつなぎ、チームメートで力を合わせるという「絆」を大切にするということが、日本人に合っている。」と高校野球の原点について述べています。
もう一つ高校野球で忘れてはならないものは、郷土の代表校としての誇りを持ち戦うということである。甲子園球場で、各都道府県の代表校が応援するときには、郷土色がより一層鮮明になり、郷土色豊かな応援合戦が繰り広げられ、グランドとスタンドが一体になり選手を応援している。甲子園のスタンドでは甲子園の出場校の卒業生や各都道府県の出身者が一堂に会し、郷土の方言を喋り、ともに応援し、温かき絆を確認する機会でもあり、郷土の代表として、最後まであきらめずに白球を追う姿に一喜一憂するのである。
また長嶋茂雄氏は、「高校野球というのは、日本の野球文化の骨格なのです。甲子園大会は8月におこなわれ、旧盆があり、終戦記念日がある。その中で平和をかみしめながら、甲子園大会が行われる。トーナメントが持つ切なさも色をくわえる。」と第84回大会の決勝戦を観戦したときに語った言葉である。まさに高校野球とは、あらゆる要素が詰まった日本文化そのものであるような気がする。またNHKも全試合を生中継するという熱の入れようである。やはり高校野球は特別な存在で、全試合生中継するということは他の高校スポーツでは考えられないことである。
我が東海大学の付属諸学校に目を向けてみると、野球部の活躍は素晴らしく、もっとも記憶に新しいのは第97回大会で付属相模高校が全国優勝したことではないだろうか。全国一の激戦区である神奈川を制し、さらには全国優勝するという快挙を成し遂げたことは注目に値する。相模高校以外にも、各付属高校は、甲子園を目指し、日々厳しい練習に励んでいることであろう。ここで東海付属諸学校の野球部にエールを送りたい。「ガンバレ、東海野球部。」
高校野球と甲子園大会には、筆者が今までに述べてきたように、日本の文化的要素が色濃く反映されている。甲子園大会100年の歴史と共に日本の一つの文化としての高校野球を振り返ってみた。甲子園は次の100年へ向けて新たな一歩を踏み出したところだ。来年はどんなヒーローが生まれ、我々を楽しませてくれるのだろうか、とても楽しみである。
最後に、甲子園の名将といわれる名監督たちの言葉で、筆者が特に好き言葉を紹介させていただき結びといたします。以下に述べるものは人生の処世訓ともいえるべきものではないだろうか。
プロフィール
(たかはし つよし)
現在、東海大学湘南校舎国際教育センター英語教育部門准教授。高校教諭、短大教員、4年生大学教員を経て現在に至る。専門は、英語教育学、リメディアル英語教育、小学校英語教育など。
(2)留学のクローストーク!
「学びをつなげる」
岡山 夏生(本学教養学部国際学科3年)
この夏季休暇に国際学生会議と日英学生会議の2つの学生会議に参加し、自分の専門にしっかりと向き合い、議論を通して学びを深めることができました。私が今回、学生会議に参加した背景には、2017年の8月末から12月の初めまでアメリカのワシントンDCで難民支援のインターンシップを行ってきたことがあります。このインターンシップを通して毎日多くの難民の人々と出会うことで私は彼らや同僚から多くのことを学ぶことができました。
そこでの経験が今の私の基礎となる部分を作り、今でも私が難民問題と向き合い続ける理由となっています。アメリカでのインターンから日本に帰国してから、そこでの得た経験や知識を使って何か新しいものをつくりたい、同じ世代の学生たちの中で自分がどのレベルまで達せているのかをしりたいという気持ちが強くなりました。そして私が出会った難民たちの話を通して、多くの人に難民の現状を知ってもらうことで、彼らを支えたいと思うようになりました。そうした中で見つけたのが国際学生会議と日英学生会議でした。
国際学生会議はISCとも呼ばれ、今年で64回目を迎えた歴史のある学生会議です。名前からわかるようにこの学生会議はとても国際的なものであり、今年は23カ国から学生が日本に集まり、9日間の白熱した議論を繰り広げます。トピックはLGBT、教育、難民問題など多岐に渡り、それぞれのテーブルがメンバーとディスカッションやリサーチを重ね、ファイナルフォーラムでの政策提言に向けて準備をします。
私が参加したテーブルのトピックは「人道危機に晒される難民」です。私たちは現在、発生している様々な難民危機の中でもミャンマーで起きているロヒンギャ達の迫害に着目をして、日本がどのようにこの問題の解決に貢献できるかを議論しました。ロヒンギャというのはミャンマーのラカイン州に住む人々です。国際連合をはじめとする国際機関はロヒンギャの民族虐殺などの人権侵害が行われていると批判しており、72万人を超える難民が国外に逃げたと報告がされています。本会議の前から多くの難民や人権に関してのリサーチを重ね、会議中も様々な視点からこの問題に向き合うことで私たちは難民に対して深い理解を得るとともに現実的な政策を導き出すことができました。
学生会議は初めての経験であり、会議中はすべてが英語で行われる予定だったため多くの不安や緊張がありました。しかしながら、私は大学に入学してから後悔を絶対残さないように学生生活を過ごすと心に決めていたため、会議中では積極的に議論に参加するだけではなく、リーダーシップをとることを常に心がけました。実際に会議中での日本の文化紹介ではメインの通訳を務め、ファイナルフォーラムでは専門家や外部からのお客様を含む200人ほどの観客の前でプレゼンテーションをしました。こうした経験は私の自信の源となりました。
そして、私のテーブルメンバーは年齢の幅も広く、ロシア、カンボジア、南アフリカ共和国、シンガポール、中国からの学生が参加していました。それぞれが違う視点を持っており、政策内容の決定は予定通りに円滑にいくものではありませんでした。ファイナルフォーラムに近づくにつれて、政策提言の準備などで睡眠時間は4時間、3時間と短くなっていき、自分たち限界を超えるような場面もありました。しかしながら、もちろん忙しい学生会議の中でも多くの楽しみがありました。会議中には一日スタディーツアーがあり、それぞれが行きたい場所のグループに分かれて多くの思い出を作りました。私は小田原へスタディーツアーに行き、小田原にいた風魔忍者の歴史について学び、手裏剣や刀の使い方を習ったり、ういろ! うを食べに行ったりしました。本会議中、夜遅くには参加者と集まりそれぞれのトピックの進捗状況を共有し合い、それぞれが様々な国際的な問題への理解を深めました。そこでは各国の社会問題や文化的問題にも触れることができ、多くの興味深い話を聞かせてもらいました。そうして、9日間という短い日程だったのにもかかわらず、ISCの参加者が家族のようなに、今でもお互い連絡を取り合うような関係を築くことができました。
一方、日英学生会議では国際学生会議とは多くの異なる経験を得ることができました。日英学生会議は今年で3回目を迎えたばかりのまだ新しい団体です。毎年、ロンドンと日本で開催地を毎年交代するような形で行われており、今年はロンドンで本会議が開かれ、12名ずつ日英の学生たちで9日間、移民と労働についてイギリスの学生と議論をしました。私の専門は難民ですが、この移民と労働は難民支援においてとてもつながりがあると考え、この学生会議に参加しました。なぜなら、アメリカでの難民支援のインターンシップで同僚が毎日ように、難民にとっていちばん大切なものは仕事を見つけて社会的自立をすることだと話しており、労働に関する問題というのは外国人である移民難民同様に存在するからです。
実際に、イギリス、日本においても多くの移民問題があります。例えば、イギリスではインド人の夫婦がカレーの匂いが部屋につくとのことで入居を断られたそうです。また、日本でも法務省によると、外国人だからとった理由で4割以上の人々が入居を断られた経験があります。コミュニケーションなどに問題はないものの、外国人だからという理由で入居を拒否されるケースは先程述べたように多くあり、これらは人権問題と捉えられています。そして、現在日本は人口減少と少子高齢化による労働者不足などで多くの外国人材の受け入れを検討しています。
そうした中で私たちは一刻も早く移民に関する法や社会制度の整備が必要だと考え、会議の中でどのようにこういった問題に取り組んでいけるかを議論しました。日英学生会議は、とても新しい学生団体ですが、ネットワークは国際学生会議と同様にとても広く、IOM、欧州理事会、日本大使館、そして著名な大学で活躍されている専門家たちの話を伺うことができ、移民問題と人権に関して知識を得ることができました。
本会議中はフィールドワークも設けられており、ロンドン郊外でおよそ30名のイギリス住在者たちに移民問題に関して話を伺うことができました。そして、多くの難民や移民の受け入れを経験している人々に話を聞くことで、彼らが抱えている実際の感情を少し見ることができました。回答者の中には、私達の予想を裏切るものが多くあり、驚きと発見の連続でした。例えば、日本でもよく報道されているBrexitに関して全く意見を持っていない人が多くいたり、元々移民であった人がこれ以上の移民は必要ないと話していたり、イギリスは移民の国であると話している人がいたりと直接話しを聞くことができたからこそ難民移民問題の複雑さを理解することができました。
日英学生会議の日本人メンバーは殆どが海外での留学経験または現在イギリスの大学に通っており、国際学生会議とはまた少し違うものでした。そして、会議中は国際学生会議同様多くの楽しい時間をメンバーたちと過ごすことができました。国際学生会議とは異なり、夜遅くまで議論をすることはあまりなかったため、夕食後はこれからのキャリアやそれぞれの人生観について、パブで話し合うというのが定番になっていました。この時間を通して、自分がこれから何をしていきたいかが明確になるとてもいい機会となりました。
私は今回の2つの学生会議を通して、多くのことを学びました。はじめに述べたように、学生会議に参加した理由の一つが自分のレベルを知るということでしたが、学生会議を通して、自分自身の学びの甘さやこれからやらなくてはいけないことの多さを実感し、今までやってきたことに自信をなくすようなこともありました。しかしながら、その学生会議で感じた悔しさや焦りが今さらに学びを深めていくための大きな活力となっています。そして、学生会議を通じて成長することができたと自信を持つことができています。これからもこの学生会議で得た学びを他の人と共有するとともに、次につなげることでさらに自分自身を高めていきたいと考えています。
プロフィール
(おかやま なつき)
英語のスピーキングは大学での授業と自己学習で伸ばし、大学二年次の夏にアメリカのワシントンDCで約4ヶ月難民支援のインターンを経験。帰国後の今年の夏は日英学生会議と国際学生会議に参加。将来は国際協力の分野で働きたいと考えており、特に難民支援をしたいと考えている。人と話すことが大好きで、常にオープンに人と接し、自分自身の視野を広げることを心がけている。
(3) 「映画から拾った、口語表現・スラング」
吉成 雄一郎
映画は、普段日常生活では接することのない、様々な場面に誘ってくれます。その中で交わされている英語には、学校で学ぶ英語と少しばかり違った、口語表現やスラングがあふれています。このコーナーでは、映画から拾った、独特の口語表現やスラングを紹介しましょう。
buddy (あ前/相棒)
かなり古くからあるスラングで、呼びかけとして、男性に対して使われる。仕事やスポーツの仲間でよく聞く表現だ。また、見知らぬ人に話しかけるときにもよく使われる。例えば映画『レインマン』の中で、通りがかりのドライバーが”Move it! Hey!”といったあとで、”Hey, buddy. Hey, you!”(ほら、おまえさんだよ。おい、おまえだ)と怒鳴っているシーンがある。
これに似たスラングには buddy-buddy というのがあり、これは「ごく親しい人」つまり親友のことを指すスラングだ。これは名詞としてだけではなく、形容詞としても使える。つまり、「なれなれしい、でしゃばり」といった感じである。例えば、”Don’t be so buddy-buddy.”といえば「そんなになれなれしくするなよ」という具合だ。
Bingo! (やったぜ!)
まずは日本でもおなじみの「ビンゴゲーム」から出てきたことば Bingo! を紹介しよう。各自がランダムに並んだ数字のカードを持ち、各自がランダムに並んだ数字のカードを持ち、数字が次々と読み上げられるのを聞きながら自分のカードのその数字に印をつけていく。縦、横、斜めのいずれかの一列を早く並べられた者の勝ちというゲームだ。
このゲームでは数字が並んだところで”Bingo!”というのだが、このゲーム感覚がカッコイイ(?)わけだ。何かが見事にうまくいったときや相手が何かを言い当てたときなど、”We’re done!”(やった!)や “That’s right!”(その通り!)の代わりに”Bingo!”という。例えば、”Do you want to get a doughnut?” “Bingo!”(「ドーナツ食べたいんでしょ?」 「ピンポン!」)という具合。映画『トップ・ガン』では相手の戦闘機を見事撃退したときにも、”Bingo!”というセリフが出てくる。
sucker (お人好し、カモ)
sucker はだまされやすい人、人をすぐに信用してしまう人のことだ。”I’m no sucker. You’re planning to come in after I’ve done all this, aren’t you?”(だまされないぞ。オレがこれを全部やったあとで、ぬけぬけとやって来るつもりだろう?)のように使う。また世の中には、だまされやすい人をうまく利用しようとする人たちもいる。sucker list といえば、そんな人たちが持つ「カモの名簿」だ。もし友人から”Be careful. You may be on their sucker list.”(気をつけろ。おまえはやつらの「カモの名簿」に載っているかも知れないぜ)といわれたら、ありがたい忠告としよう。また、sucker には、「…に弱い(目がない)人」という意味もある。例えば、”He’s a sucker for beautiful blondes.”(彼は金髪美人に弱い)のように使われる。
gig (仕事)
gig とはもともとジャズメンの仕事、特に一晩だけの契約の仕事を指していた。いまではジャズメンに限らず、広く「仕事」の意味で使われる。ただし固定の仕事ではなく、一回限りの仕事を指すことが多い。例えば、雑誌の記者が担当外の記事を書くように依頼されるといった仕事である。”He asked me to go out on a gig.”というと、「やつが仕事を回してくれたぜ」ということになる。また、”It’s just a part-time gig for me.”といえば、「そんなもん、片手間で十分さ」という意味だ。
映画『クレイマー、クレイマー』のなかには、会社の上司がダスティン・ホフマンに”Now a gig like this doesn’t come along — once every five or six years. Don’t blow this.”(こんな仕事はいまじゃめったに来るもんじゃない。失敗するな)という場面がある。
humongous (ばかでかい)
この表現は、”That man lives in a humongous house in San Diego.”(あの男はサン・ディエゴにすげぇでっかい家を構えてるんだ)のように使う。また、子どもが友だちのアイスクリームを見ながら”Your ice-cream cone is humongous!”(キミのソフトクリームはすっごくでかいね)といったりする。
humongous はかなり主観的な感覚で使われる。つまり、実際にはそんなに大きくなくても、本人にとって「非常に大きい」と感じるものであれば使えるのだ。例えば、蜘蛛が大嫌いな人であれば、小さな蜘蛛を見つけただけでも、”I saw a humongous spider!”(でっかい蜘蛛を見た!)というだろう。
このことばは、huge(巨大な)と monstrous(怪物のような)という語が合わさってできたもので、聞いてみるとどことなくユーモラスな響きのあることばだ。
dis (いやな気持ちにさせる)
「裏切る、失望させる、(恋人を)ふる」など、「人をいやな気持ちにさせる」という場合に使われる動詞である。それもそのはずで、このスラングは disrespect(軽蔑する)、disregard(無視する)、disappoint(失望させる)などの接頭辞からきているからだ。
例えば、きょうは早く帰ろうと思っていた人に、残業しなければ終わらないなどの仕事を持ってくる上司がいたとしよう。その人は同僚に、”I bet he’s dissing me.”(きっと彼は俺に嫌がらせをしているんだ)のようにいうだろう。
また、このことばは名詞としても使うことができる。例えば”i got a goose egg in the final exam. It was a total dis.”(期末試験で0点を取ってしまった。本当にがっかりしたよ)のようにいう。goose egg は、その形からわかるように0点のことを指すスラングのひとつだ。
big cheese (お偉方)
cheese といってもここでは食べるチーズのことではない。会社や組織などの「重要な人物」のことを指し、この cheese ということがある。boss とは、かなりニュアンスが違う。big cheese には言外に「無能な(上役)」というその人をけなした響きがあると同時に、どこかしらユーモラスな感じがある。友だちに”You’re the big cheese here, huh?”(ここじゃお前さん偉いんだね)と茶化したり、同僚に”The big cheese wants to see you now.”(偉いさんがお前に会いたいそうだ)のようにいう。
プロフィール
(よしなり ゆういちろう)
本国際教育センター英語教育部門教授。大分県出身。コロンビア大学・ティーチャーズカレッジ(MA)修了。信州大学大学院総合工学系研究科博士後期課程単位取得退学。英語の学習書、記事を多数執筆。最近ではICTを使った教材やプラットフォームを開発している。
(4) 国セン情報
■2018年度 英語スピーチコンテスト
日時: 12月14日(金)2時限目11:05~12:35
場所: 松前記念館講堂
■2018年度 英語ライティングコンテスト原稿締切日
日時: 12月1日(土)
■TOEIC テスト
2018年度 第2回TOEIC(IP)テスト
日時:12月7日(金)午後5時開始
(4)編集後記
今回のメルマガ原稿は、今まで同様、内容も充実し、盛りだくさんの内容となっています。特に、国際学生会議と日英学生会議に参加した岡山さんの原稿は素晴らしく、東海の学生として、東海大学の名前を世界に知らしめたということは特筆すべきことであると思っています。また、12月には、国際教育センター主催の英語スピーチコンテストが開催されます。学生の皆さんも積極的に参加して、英語によるスピーチから英語を理解することのみならず、出場者の意図を十分に理解し、考え方の違いや、文化的な違いを学んでください。さらに英語ライティングコンテストもありますので、学生諸君の素晴らしい原稿をお待ちしております。(T.T)
国セン発メール便、次回の配信は1月下旬を予定しています。
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発行:東海大学 国際教育センター
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メルマガ編集チーム
アルモーメン アブドーラ(国際教育部門)
高橋 強(英語教育部門)
中島 仁(国際言語教育部門)
吉成 雄一郎(英語教育部門)